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先日、ニュースで2025年4月以降、東京都の新築戸建て住宅の販売価格が100万円前後も値上がりするの見出しの報道がありました。
全国で初めて新築の戸建て住宅に対して、太陽光パネル設置を義務づけです。
今後全国に広がっていくかもしれません。
そこで今回はLCCM住宅を調べてみました。
LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅とは
建設時、運用時、廃棄時において出来るだけ省CO₂に取り組み、さらに太陽光発電などを利用した再生可能エネルギーの創出により、住宅建設時のCO₂排出量も含めライフサイクルを通じてのCO₂の収支をマイナスにする住宅です。
また、LCCM住宅では「軸組み(柱・基礎・壁など骨組みにあたる部分)」に国産材を使った木造住宅を推奨しています。
長年、日本の木材自給率は低水準であることが問題視されてきましたが、2020年には48年ぶりに木材自給率40%を超えるまで回復しました。
しかしながら、現状としては半分以上が海外からの輸入材に頼っています。
海外から木材の輸入をすると、トラックや船で長距離を運ぶ必要があり、必然的にCO2の排出量が増えてしまいます。
一方、国産材を活用するLCCM住宅ならば、木材の運搬距離が短くなり建築段階でのCO2排出量の削減が可能です。
実際、国産材を使った住宅では、欧州材に比べてCO2排出量が1/5程度に抑えられるといわれています。
LCCM住宅とZEHの違い
LCCM住宅と同じく環境に配慮した住宅としてZEH(ゼッチ/ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)があります。
ZEHは太陽光発電などでエネルギーを創り、高い断熱性能や高効率の設備を用いて年間のエネルギー消費をゼロ以下にする住宅です。
ZEHが暮らしのエネルギーに着目しているのに対し、LCCM住宅では建築や廃棄も含めた住宅のライフサイクル全体での、CO2の収支マイナスを目指している点に違いがあります。
LCCM住宅は、ZEHを超える、環境に配慮した高基準の住宅といえます。
LCCM住宅の特徴
・居住中のエネルギー消費量を最小限にするため、光熱費が抑えられます。
・夏は涼しく冬は暖かい快適な暮らしが実現可能です。
・日本の森林や林業を守るという社会貢献につながる
LCCM住宅を選ぶ際の注意点
・建築会社やハウスメーカーを選ぶ必要がある(すべての建築会社やハウスメーカーがLCCM住宅に対応できるわけではありません)
・間取りや住宅の形状が制限される可能性がある(太陽光パネルの設置量を確保するため)
・コストがかかる(太陽光パネルや高断熱サッシなどの設備を整える必要がある為)
LCCM住宅が使える補助金制度の補助要件
・強化外皮基準を満たすもの
・再生可能エネルギーを除き、一次エネルギー消費量が現行の省エネ基準値から25%削減されているもの
・ライフサイクルCO2の評価結果が0以下となるもの など
LCCM住宅には、壁や窓など住宅の表面からの熱損失量以下であること、つまり外皮基準が設定されており、ZEHと同様の強化外皮基準をクリアしなければなりません。
なお、一時エネルギーとは石油や石炭、天然ガスなどを指します。ZEHの基準は削減量20%以上であるのに対し、LCCM住宅で補助を受けるにはそれを超える25%の削減が必要です。
LCCM住宅を選択したくても、身近に建築できる会社が見つからない可能性もありますので建築会社やハウスメーカーに対応できるのか問い合わせることをおすすめします。
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