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2023.10.17

注文住宅の資金繰りはマンションや建売と異なる

 

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家が完成してから購入するマンションや建売と、何もない状態から契約を行う注文住宅では、購入の手順が異なります。
古家ありの土地を購入した場合、現状の建物の解体費用も追加される場合もあります。
いろいろ事が運んでくると注意したいのが資金繰りではないかと思い注文住宅のお金の流れを調べてみました。

土地と家は別の契約

親の土地をもらうまたは、親の家の敷地内に家を建てるという場合は別ですが、まず土地を探し取得する必要があります。
土地の売買契約が必要なります。

建売やマンション購入の場合は建物が完成しているので、融資に伴う住宅ローン契約、引き渡しを一挙に行うことが可能です。

しかし土地の売買契約の場合は、先に土地代を決済しなければなりません。
資金の必要な時期は一般的に以下のようになります。

・土地費用の手付金
・土地契約時の決済金
・住宅工事着手金(その他、設計料や建物中間金など)
・住宅完成・引き渡し 残金の決算

通常、住宅ローンが組めるのは住宅完成・引き渡しになってからです。
上記のように、それ以前に支払うべきポイントがいくつかあり、事前の必要費用は総額の3/4程度とも言われています。

住宅ローン締結前の資金は、預貯金などで用意するのが理想ですが、なかなかそうはいかないものです。
その場合は「つなぎ融資」とよばれる先行融資を利用します。

賢く利用したい「つなぎ融資」

住宅ローンの融資前に自己費用が必要なタイミングは複数回あります。
自己資金がない場合はその度に借入れを行うのではなく、住宅ローンの契約時につなぎ融資を申込をして、必要なタイミングで数回(おおむね3~4回程度)の融資を受けることができます。

ただし、竣工前に融資を受けられるのはメリットですが、つなぎ融資は、いわゆる無担保ローンのため住宅ローンと比較して金利が高いです。
また、借入れのための事務手数料や印紙代金は別途発生します。

また、そもそもつなぎ融資を扱っていない金融機関もありますので注意が必要です。

注文住宅では予算の全体像を常に意識しましょう

よくある例が、土地購入の際に自己資金を投入しすぎて中間金や住宅ローンの諸費用が足りなくなる、というケースです。
どのタイミングで、いくらくらいのお金が必要になるのかを、契約の前段階から見込んでおきましょう。

そうでなくとも注文住宅ではついつい工事費用がかさみがちです。
せっかく素晴らしい家を建てても、ローンの返済が滞っては意味がありません。
自己資金と借入額を足した上限総額を超えないようしましょう。

考え方のポイント

・自己資金をいくら使い、いくら保有しておくか、子どもの学費や車の購入代金など、住宅購入後に必要な費用は最初から別にしておき、保有分には手を付けないよう分けておくことが大切です。

・借入れ上限はいくらになるのかは、毎月返済額と返済年数から、「いくらまでなら借りられる」のかを把握することです。

・つなぎ融資と住宅ローン借入の比率を考える

つなぎ融資は金利が高めのため、できれば最小限にとどめたいですが、自己資金を最初に支出しすぎて、その後の生活費や将来の学費などに影響がでるのも問題ですので全体のバランスを見ながら計画を立てる事をお勧めいたします。

注文住宅の場合は、土地購入から住宅の引き渡しまで時期が空くため、当初の見込より金利が上昇するリスクもあります。
全体的に余裕を持った資金繰りが望ましいです。

住宅の資金繰りは目の前の住宅の購入費用だけではなく、家族全員のライフプランを作成しどこで大きな資金がが必要になるのかを把握した上で、住宅ローンやつなぎ融資の資金計画を立てることをお勧めいたします。

 

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